白梅学園高等学校

白梅学園高等学校

卒業生総代答辞

2025年3月 5日 14:59

梅の蕾がふっくらと色づき始め、春の訪れを感じる季節となりました。

本日は、私たち59期生のためにこのような式を挙行してくださり、有難うございます。また、ご多忙の中ご臨席くださりました御来賓の皆様、校長先生はじめ諸先生方、関係者の皆様に、卒業生一同心より御礼申し上げます。

思い起こせば三年前、まだ新型コロナウイルスが猛威を振るう中、私たちはこれから始まる新しい生活への期待と不安を抱きつつ、この会場にいました。新課程の一期生であり、新たなクラス編成の一期生でもあった私たちは、様々な未知へ挑戦し続けてきたように思います。この白梅学園高等学校での経験は、私の人生観にも彩りを与えてくれました。とくに、三つのことを通じ、仲間と共に目標に向かっていくことの強さと、自分を信じるための努力の大切さを身に染みて感じることができました。

第一に、私はハンドボール部に所属し、日本一を獲るという大きな目標を掲げました。集まったメンバーは中学時代から高みを目指していた人ばかりで、素人の私は初め、劣等感を抱くことさえもできないくらい、ただただ憧れを感じるばかりでした。しかし、同じチームで活動するからには、誰にも恥じぬような努力を続けるということを決心し、日々練習に励みました。思うようにいかず悔しさを感じることもありましたが、負けず嫌いをバネに取り組み続け、チームの一員として四度の全国優勝を果たすことができました。仲間と全員で最後まで走り抜けたこの思い出は、私の一生の宝です。

第二に、学校行事に全力で取り組みました。個性あふれる私たちのクラスは、三年間変わらないからこそ生まれる絆や団結力があり、それぞれの頑張りが形になっていました。毎度ギリギリの白梅祭、補い合って完成を目指した合唱コンクール、白熱した綱引きが忘れられない体育祭、どれも思い出深いものとなっています。

第三に、勉強に必死に打ち込みました。進路を勝ち取るために一緒に励む友達、協力してくださる先生方、家族の力は本当に心強いものでした。それでも最終的に机に向き合うのは自分ひとりです。この挑戦を続けていくには行き場のない不安や恐怖があり、しかし同時に未来への期待が高まる特別な経験でもあると感じています。

こうした数々の彩りと共に、私たちはこの三年間で大きく成長しました。そして成人という一つの節目も迎え、確実に大人への道を歩んでいます。

私は将来、日本と世界各国の橋渡しをし、繁栄と平和の確保に携わりたいと考えています。現在、発展途上国は世界のおよそ74 %を占めています。そして私たちの身近にある地球温暖化を始めとする環境問題は発展途上国において特に深刻なものとなっています。私はこうした諸問題の解決へ向かうための積み重ねに貢献することを自分の仕事にしたい。これこそが私のやりたいことだ、という気持ちが、この三年間で様々な経験を経てより強固なものになったと感じています。

また、この三年間で国内外の情勢は大きく変容しています。脅威であった新型コロナウイルスは五類に分類され、物価の上昇も顕著に見え始めるようになりました。変容し続ける社会でどのように生きていくか、と考えていく機会も増えていきます。自分は何を選ぶべきなのか、選んだ道は正しいのか、迷うことも少なくありません。そんな時に私の背中を押してくれている言葉を一つ、紹介します。「正解の道を選ぶのではなく選んだ道を正解にしていく」。これからも、私たちは未知の世界へ挑戦し続けます。高校生活を通して学んだ、自分自身を高めていく心を忘れずに、仲間と力を合わせることでより良い未来を作ることができると信じて、私たちはこれからの社会で自分らしく活躍したいと思います。

 在校生の皆さん、先ほどは素晴らしい送辞をありがとうございました。高校生活はあっという間に過ぎていきます。一日一日をどうか大切に、後悔のないように過ごしてください。皆さんと一緒に部活動や委員会活動をできたこと、本当に感謝しています。皆さんの白梅生としてのさらなるご活躍を応援しております。

そして、一緒に卒業するみんなへ。こうして全員で集まるのが今日で最後だと思うと、寂しいものですね。入学当初は知らない人ばかりの不安もありましたが、だんだんと打ち解け、楽しい高校生活を一緒に送ることができました。受験が辛い時も、みんなと頑張る環境があることで気合を入れることができました。部活動でも、みんなで励ましあって切磋琢磨し続けた、長いようであっという間だった二年半、とても楽しかったです。三年生、みんなに出会えて良かった。また、どこかで出会えることを楽しみにしています。三年間、本当にありがとう。

また、私がここまで成長できたのは校長先はじめ諸先生方、白梅に関わる全ての方々の支えがあったからです。親身になって時には厳しく、時には優しく指導していただき、有難うございました。そして、いつも一番近くに寄り添い、応援し続けてくれた家族に感謝の気持ちを伝えたいと思います。まだまだ成長した姿を見せられるようにこれからも学び続け、いつか必ず恩返しをします。それまでもう少し、お世話になります。温かく見守っていてください。

最後になりますが、白梅学園高等学校の益々のご発展をお祈り申し上げ、答辞とさせていただきます。三年間ありがとうございました。

令和七年三月五日

第五十九期卒業生総代

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