白梅学園高等学校

白梅学園高等学校

60期生入学式(その4):学校長式辞

2023年4月 8日 15:15

令和五年度 第六十回入学式式辞

 

新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。

皆さんの本校への入学を心から歓迎いたします。

入学にあたり、みなさんにお伝えしたいことを二つお話しさせていただきます。

 

一つ目は、「真摯に学びと向き合う」ということです。私は皆さんが将来、社会の中で自立した女性として活躍する姿を見据えています。皆さんがやがて社会へ出たときには、世界の多様な価値観をもった人々とチームを組んで、仕事をしていくことになるでしょう。その中で、課題を解決し、新たな知や価値を創造していくには、確かな教養の土台の上に、高い専門性を積み重ねていく必要があります。確かな教養の土台は、高校三年間の教科学習の中で培い、高い専門性は高校卒業後に上級学校で身に付けていくことになるでしょう。高校の日々の授業の中では、先生からの投げかけに応じて、友達との対話を通して、考える力・判断する力・表現する力を高めていきましょう。また、総合的な探究の時間を通して、探究テーマを見出し、仮説を設定し、それを検証して一定の結論へと導いていく学びも行っていきます。これは、上級学校での学問探究に繋がるものとなるでしょう。こうした日々の学びにおいて、友達と共に集団で学ぶ喜びを体感しながら、しっかりと向き合ってくれることを期待しています。

また、社会の中で多様な人々と共に協働していくためには、豊かな人間性を備えていることも必要です。それは教科の学習のみならず、学校行事や部活動・生徒会活動などに熱く団結して取り組む本校での生活によって培われていきます。忙しい学校生活になるかもしれませんが、こうした生活を通して、高い目標に向かって最後まであきらめずに取り組む強さや、他を思いやる気持ち、自分よりも優れた他者から学ぶ謙虚さなど、人としての幅を広げていってください。

 

二つ目は、「お互いに高め合う関係を築いていく」ということです。皆さんは縁あって三年間、生活を共にすることになりました。授業や学校行事・部活動あるいは希望する進路実現を目指していく過程において、壁にぶつかり、くじけそうになる時もあるでしょう。その時に、最後まであきらめずに自分の持てる力以上のものを発揮することができるのは、互いに高め合う仲間がいるからです。これまでの皆さんの人生の中で出会ったことのないような才能・意欲・力量を備えた仲間と出会えるかもしれません。そうした仲間からいい意味での刺激を受け、一人では乗り越えられない壁を、高め合う生徒集団として乗り越えていってほしいのです。そして、時にはみなさんを導き、時には皆さんを支える保護者の皆様や教職員がいます。仲間・保護者・先生を信頼して、「白梅生」としてやりたいこと・やるべきことに前向きに取り組んでください。

 

文武両道という言葉があります。いわゆる教科の学習を中心とした学びと共に、学校行事や部活動等を両立させることを指します。私は皆さんに、「一日の中の文武両道」という言葉を贈ります。一日の中の文武両道を三百六十五日、三年間、着実に積み重ねていくことを真摯に実行した皆さんには、三年後にきっと大きな成長と感動がもたらされることでしょう。

 

世界の人口は八十億人を超えたと言われています。

ここにいる皆さん一人一人は八十億分の一のかけがえのない存在なのです。そしてこの白梅学園で、八十億分の一の一人一人が出会ったことはまさに奇跡に近いのです。ともすれば、互いに接点のないまま過ごしていったかもしれない。その一人一人が白梅学園というフィールドで出会ったのです。この奇跡を起点に、お互いに良さを認め合い、高め合い、生涯付き合える仲間を創っていきましょう。皆さんの活躍を大いに期待しています

 

保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。今日から、お子様の新たな成長への歩みが始まります。この先、様々な課題に直面すると思われますが、お子様は、必ずや乗り越え、人間的に成長してくれるものと信じております。多感な青年期を生きるお子様が、大人へ近づき、自立していく姿を温かく見守ってくださいますようお願い申し上げます。建学の精神である「ヒューマニズム」を踏まえ、私ども教職員一同は、持てる力を合わせて、お子様に寄り添い、お子様の自立を全力で支援してまいります。

 結びに、関係各位の本校の教育に対する御理解と御協力を、改めてお願い申し上げ、式辞といたします。

 

令和五年四月八日

                       白梅学園高等学校長  武内 彰

ページの先頭に戻る

イベント・説明会