白梅学園高等学校

SCHOOL INFORMATION

6/3 対話を用いた授業~理科(生物)

理科(生物)の授業では、「生態系(炭素循環・地球温暖化など)」を行いました。

グローバルな内容は教科書の内容で知識的・羅列的に扱うことが多いですが、今回は実験・計算・対話的授業を行い、『Think Globally, Act Locally(地球規模で考え、足元から行動せよ)』の意識で内容を扱いました。

まず、実験として、換気のために教室においてある二酸化炭素測定器を使って、中庭に作った「ミニ生態系」内の二酸化炭素濃度の変化を計測しました。同じように植物が生えている場所を2か所設定し、どちらにもガラスのボウルを乗せ、一方はそのまま光合成できる条件(明所)に、もう一方は暗幕をかけて光合成できない条件(暗所)にして計測を行いました。最初の二酸化炭素濃度から10分ごとに80分間継続観察したところ、かなりラフな実験条件ではありましたが、明所は二酸化炭素濃度の減少、暗所は増加が見られました。

次に、学校のグラウンドに生えている樹木(サクラ・レッドロビンなど)がどれくらいの二酸化炭素を1年間で吸収するかを、測定と計算で概算しました。まずは樹木の胸高直径を幹回りの太さで測り、そこから1本の木の推定葉量を求め、それらから1年間に吸収される二酸化炭素量を計算で出しました。グラウンド全体の木々で、およそ70000~74000kgCO/m・年間という値が得られました。

そして、それらの実験結果を参考にしながら、『CO2から考える自分ゴトのSDGs』という題材で、「個人ができるCO2を減らす方法・増やさない方法には何があるだろうか?」,「白梅の学校の中でできる、減らす方法・増やさない方法には何があるだろうか?」,「日本の国の規模で取り組まなければならないと思うことは何か?」というテーマについて、生徒たちは2人組で対話・小グループで意見交換をして、最終的に代表者がみんなの前でまとめた意見を発表しました。

生徒たちは自分の頭で考えたことや一部調べてみたことなど、いろいろな意見を持ち寄りました。最終的には各グループに各課題について2つだけ発表してもらいました。しかし、たくさんの多様な意見がありましたので、最終的には全員の意見をプリントにまとめて配り、クラスで出た意見全てをみんなが知れるようにしました。

1つの答えを出す話し合いではありませんでしたが、生徒たちのいろいろな可能性が見えた授業でした。

 

二酸化炭素測定器を用いて、明所と暗所での二酸化炭素の増減を測ってみました
グラウンドの樹木の太さ(胸高直径)を測りました

木の本数を数えています

まずは個人で考え… 次に2人で対話し…

最後は少人数で検討・発表

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