白梅学園高等学校

SCHOOL INFORMATION

自然科学部『日本植物学会高校生研究発表』最優秀賞受賞!!

9月16~20日に、「第85回日本植物学会」が開催されました。本来ならば、東京都立大学で開催される予定でしたが、コロナ禍のために全てZOOMを用いたオンラインでの実施に変更されました。

この大会は、今回参加者が1400名を越え、口頭発表241題,ポスター発表169題,その他シンポジウムや講演会などがある日本の植物学者が多数参加する最大の学会です。

この学会の中では、高校生と大学などの研究者との交流の場として、「高校生研究発表ポスター発表会」が大会中に開催され、今回も40の研究発表が行われ、108名の高校生が参加いたしました。

 

今回この高校生研究ポスター発表会で、本校自然科学部3年の荒井優菜さん,田村萌華さんが研究発表を行いました。コロナ禍のために部活動が制限される中、地道に放課後や日曜日に実験を行い、今回の発表につなげました。

 

発表タイトルは『ガクアジサイの二刀流は通用するか? ~It’s 光合成 time!~』です。

ガクアジサイ(額紫陽花)の装飾花(昆虫を呼び寄せる看板のようなもので実際は花弁ではなくガク)が、昆虫を呼んだ後にひっくり返って緑色に変わり、切り替えて今度は光合成をするという「新発見」をしました。

   

 

 

ポスター発表・口頭発表には発表前後にコメントをいただけるのですが、本校の発表にはこの学会での全発表中で1番多いコメントをいただくことができました。皆様、誠にありがとうございました。

コメントには大学の研究者の方々や他校の高校生からは、「研究者顔負けの素晴らしい研究をありがとうございます。多方面からの研究により,ガクアジサイのガクが枯れずに残る理由は光合成をすることであることが確実になったと思います。」,「面白い現象に取り組まれていますね。」,「時間を追って丁寧に面白い現象を観察していると思います。」,「すごく楽しそうな研究で、読んでいてとても面白かったです。」,「とても面白い現象を丁寧に解析されていますね。秀逸と感じました。」など、大変ありがたいコメントをいただきました。また、いろいろな建設的な質問もしていただきました。

 

そして9月20日(月:祝)の発表当日。9月からのオンライン授業・部活制限もあって、実際にはポスターを使った発表練習は十分に時間を割くことはできませんでしたが、この日は朝早くから登校して一生懸命練習に励みました。

実際の発表はとても落ち着いて堂々とすることができ、生徒たちは聴衆からの質問にもしっかりと答えることができました。「分かりやすく、植物に詳しくなくても楽しさが伝わる発表になっていました。」などのご感想もいただくことができました。お聴きに来ていただいた研究者・高校生のみなさん、ありがとうございました。

 

   

○生物室から、全国の研究者・高校生に向けて発表を行いました。

  

○実際のZOOMでの発表画面

 

 

その日の夕方の5時からは「高校生研究ポスター発表表彰式」が行われました。多くの高校生たちが注目するその中で、本校の発表は…

最優秀賞に選ばれました!おめでとう!

 

高校生全ての発表のうち、2件が特別賞、5件が優秀賞、その中から最優秀賞が選ばれます。最優秀賞は「研究目的・実験観察・考察・プレゼンテーションなどが特に優れているもの」に与えられます。

最優秀賞は例年1校なのですが、今年はレベルが高く3校が選ばれました。残り2校は横浜サイエンスフロンティア高校のみなさんでした。一緒に受賞した横浜サイエンスフロンティア高校の生徒さんとは、研究についてコメントをやりとりして、交流をすることができました。

 

〇表彰式で発表されました 

○最優秀賞受賞:荒井優菜さんと田村萌華さん

 

《2人の感想》

・荒井優菜さん:『部活動、すごく楽しかったです。1つのことを確かめるために、光合成速度を測定したり、色素量を測ったり、多方面から調べて、その結果から考察して、という流れが本格的で、座学だけでは学べないことを多く学ぶことができました。発表については得意でないので、不安に思っていましたが、始めてみると楽しく、自信がつきました。研究する時の手順や論理的な展開,結論の裏づけ,発表時の表現など、沢山の事を教えていただいたので、今後日常生活の中でも、生かしていきたいです。』

 

・田村萌華さん:『最優秀賞をいただくことができて、本当に嬉しかったです。ありがとうございます。名前を呼ばれた時、まさか選ばれるとは思ってもいなかったので、驚いて言葉が出ませんでした。コロナウィルスで活動が制限され、やり残したことも多々ありますが、顧問の先生をはじめ、たくさんの先生方が応援・サポートをしてくださり、研究も発表も楽しく行うことができました。大学の先生や研究者の方々からは、様々なアドバイスやコメントをいただき、とても勉強になりました。忘れられない貴重な体験でした。』

 

貴重な機会をいただきました日本植物学会の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

(おまけ)研究発表から表彰式までは5時間もありました。そんな中、発表した2人は頭を切り替えて、前日まで行っていた模試の解き直しを一生懸命していました。まさに彼女たちこそ、部活と受験の“二刀流”に努力していました。

 

pagetop